トマホーク
nemaru

かつて
どこかで読んだ
斧はおちんちんの隠喩

その発想はなかったし
すぐに忘れた
私の斧は
君に
エノキと
言われてきたから

思い出したのは
借りてきた
オードリーのDVDで
春日が
私のトマホーク!
と言ったときだった

私のトマホーク!は
私のエノキではなくて
春日のトマホークだったから
すとんとフに落ちた

フは斧
斧はおちんちん
おちんちんはトマホーク
トマホークはミサイルになった

空高く飛んで
すとんと落ちるだけの

ミサイルはトマホーク
トマホークは斧
斧はフ
フはおちんちん

かつて
インディアンが
トマホークをぶん投げて
慄くアメリカンがオーノー!と叫んでいたころ
フはきっと
エノキのように縮み上がっていたから

ミサイルが完成した

名前は
決めてるよ
あいつらの投げる斧は
ほんとうによく飛んだものだ

かつて
私の斧は
大きいのによく飛んだ

君に
エノキと
呼ばれる
ずっとずっと前のことだ




自由詩 トマホーク Copyright nemaru 2014-09-02 00:32:57
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