野性の夢
梅昆布茶
草原を遠望する瞳は
遥かに一閃する時の煌めきを見逃さなかった
確かな四肢は沃野を愛し
太陽や月や星座と寝起きをともにし
ときおり微細な流星が空をよこぎってゆく
瞬間を感じそのものを生きていた
ただ野性という感性だけをたよりに
愛することも食いちぎることさえも
厭わなかったのだろう
いのちは循環し
遠い記憶へと遡って行く
生きた気配もいつかは
光の粒子となり時間という
風にのって
漂流しはじめるのだろう
はてしなき漂着点をめざす種子のように
自由詩
野性の夢
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梅昆布茶
2014-08-25 17:39:01