綺想纏概-1 異言語との結合に即いて 前
六崎杏介
今回は詩行に綺想を纏わせる一手段として、他国言語との結合を説明したいです。
主な効果は、言葉が多声的、多義的になり、それが一寸の目眩を誘います。
例1.「雨ed」 これは(雨)と大麻を意味する(weed)の結合語です。
雨と大麻とは書かずに雨edと書く事で、意味の上でも
音の上でもさまざまなパターンが発生します。
例えば、意味(雨だった。雨の日の大麻遊び、等。
例えば、音(ウィード、アメッド、ウッド、等。
また、例えば雨edベースと書く事で、雨音を浴び
ながら演奏するマリファナプレイヤーの情景に
イメージが飛躍する事も可能です。
例2.「Sun美花」 これは太陽を意味する(Sun)と(美)(花)の結合語です。
また、序で触れた当て字の上に成り立っています。
もとの言葉は賛美歌です。この結合語の音、意味を
見てみましょう。
例えば、意味(ひまわり、太陽の様に美しい花、天で
賛美歌を歌う花)
例えば、音(サンビカ、サン-ビー-カー、サン-ビーカー)
また、例えばSun淫美花と書く事で、
Sun in beekerとなり、道徳を嘲るかの様に花瓶(beeker)
の中で燃え盛るエロスの太陽のイメージに飛躍する
事が可能です。
このように、他国言語との言葉の結合を用いる事は、より自由な詩的思考を持てる様になる可能性はないでしょうか。イメージの飛躍、それはまさに陶惑であると信じて。