極夜
草野大悟2

ころころと
笑いながら
転がって
水平線と遊んでいた太陽が
すとん、という音だけをのこして
消えたときから
五感をなくし
闇にのまれた

どこからか
歌が聞こえる

エーテルの
青や緑にゆらめく風の

白い馬が
太陽を探して
嘶きながら
飛びつづけている
いまも

凍える血とひきかえに
荒れ狂う海を呑み込んだ
呆れるほどの時をかけて

必要なのは
今日というこの日に
ただ
ここに
ふたりで在る
ということだけだ、と
極夜が教えてくれた


自由詩 極夜 Copyright 草野大悟2 2014-08-07 20:37:48
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