第三泳者
梅昆布茶
けつまずいて転ぶ
ああいつもの夕暮れなのにね
見えないものに語る言葉
忘れてしまった暑い日です
行き着く先のわからない
遠泳に参加する僕は第三泳者です
通り雨地球をまわしてとおりゆく
通行止めのなきこと願う
缶ビールちりちりと冷やして
またぐるぐると同じ場所に安堵する
あのときのあの言葉
撤回できないかなしみがそらを飛ぶ
瞬間を言い表せないまま遅れてゆく
この感覚になれてしまった
ラジオ体操やろうよからだにいいぜって
言ったのにねえラジオこわれてる
行列はいく筋かにわかれている
どの行列がいいのかって君に聞いた日
影を踏み蜃気楼のさきにある
夏をたずねるまた沙漠の星をさがす