生きている途中で感じている
ichirou


気がつくと
外は明るくて
蝉が鳴いている

窓を開けると
空は白く
蝉の鳴き声は透き通っていた

外は明るく   太陽が見えない
鳴き声は聞こえ 蝉が見えない

感じているのは

太陽ではなく 曇り空の光
蝉ではなく  鳴き声
自分ではなく 意識

実体ではない属性に取り囲まれた私は
自分の影を失っているが生きている


曇り空の光と
蝉の鳴き声と
私の意識

間違いなく
生きている途中で感じている
















自由詩 生きている途中で感じている Copyright ichirou 2014-07-22 01:34:38
notebook Home 戻る