第三世界へようこそ!
ゴースト(無月野青馬)

争いはなくならない
ラブ・イズ・デッド
ぼくたちはやりきれない
悲しくてやりきれない
第三の視点を持とう
悲しくてしかたないから
第三極に憧れよう
知らない世界が待っている
何だって新鮮
空はトビウオカラー
野菜は軒並み1メートル級
原種生命が生存する世界
ぼくたちには何が足りない?
アバンギャルドもドス捌きも
格好だけは良いけれど
それだけでは駄目なことに
気付いていくのが国際空港
国際空港のゲートから
ゲッタウェイする瀬戸際で
お漏らしした子供時代が急に脳裡にフラッシュバック
フレッシュなバッグ片手に
フレッシュネスバーガー片手に
フラッシュバック
火は
股ぐらを湿らせる
股ぐらを湿らせても
そろそろ行かないと
そろそろ機体にも点火された頃だから
行かないと

このタイミングで行けないと
未来永劫行けそうにない世界だってあるんじゃないか
シラフでポーカー
勝てない役ばかり
白髪染めをし忘れて
勝てない役回り
生きていて良いのは
殺されずに済むのは
結局、自分で幕引きをしてしまえる奴なんだって学んで、機内で寝る
嫌いなメールの着信音
嫌いなメールでの指令
嫌いな上昇気流
嫌いな上司よ上昇してしまえ
意外性なら5年前に枯渇した
遺骸なら5年間見続けた
きみだけなら5年後に
フルハウスに住めただろうに
運悪くぼくなんかに当たっちゃって、組んじゃって
アバンギャルドなアタッチメント
アンタッチャブルなアタッシェケース
係数が跳ね上がる
心拍数が跳ね上がる
乱気流、乱高下(跳ね上がる)
雲海の下では土石流
ぼくたちは特になんともなく目的地に着き
ぼくたちは特になんともなくタラップを降り
雇用主の元へと駆け付けて
ラップに繰るんだLを届ける
また指令を成功させた
いつだって
損な役ばかり
あてがわれてしまっている
地球では
今までに
争いはなくなってない
ぼくたちはやりきれない
悲しくてしかたない
だから
もうこんな仕事からは手を引いて
第三世界へ飛び込みたい
不快指数を0にしたい
ラブ・イズ・デッド
デス・イズ・フラッシュ
第三の視点を持とう
知らない世界が待っている
オーガニックなものなんか昔は憎んでいたけれど
もうそろそろ行かないと
(もうそろそろ好きにならないと)
(睨まれてしまいそう)
ゲートで
今度はぼくだけで
入国審査をしてもらう
絶対に足は付かないニセのチケットを
審査官が凝視している
その3つの眼球
ぼくのTシャツにプリントしたいよ
(きみは幾つの神秘に出逢えているかな)





自由詩 第三世界へようこそ! Copyright ゴースト(無月野青馬) 2014-07-19 03:02:41
notebook Home