どっちが死んでも構わなかった
花形新次

携帯ゲームをやりながら
歩道を走っていた高校生の自転車に
脱法ハーブを吸って
ヨダレをたらした男の運転する
トラックが突っ込んだ
どちらも怪我はなかったが
ちょうど歩道を歩いていた
宗教団体アブラハムの家の代表者
山本五万石さんが
トラックと自転車の間に挟まり死亡した
山本さんは近くの養護施設で行われた
バザーの帰りで
バザーで買ったタイガーマスクのお面を
最後にポケットから取り出して
川に投げ棄てたという


自由詩 どっちが死んでも構わなかった Copyright 花形新次 2014-07-16 22:28:21
notebook Home 戻る  過去 未来