たまのす

ただ立っている
風を教えてくれるだけ
喋れるが沈黙

どこかで馬鹿にしているのだろう
簡単に壊し消費する我々を
小さく、待てない我々を

待っているのだろう
気づくまで

でも!
問うてみる

お前は根を生やし光を食い二酸化炭素を吸収する
生きるために動き、成長していく
僕だって同じように
お前を食い、呼吸し、
生きるために動き、成長する

やっていることは同じじゃないか!
乗り移ったDNAが違ったに過ぎない
その意味では我々は被害者だ
この世は自分が生きようとするやつが生き残る
この問題を解決するなんて
到底できるものではない


ふっと
(神を殺すように?)
ざわざわ樹が笑う

違う!
死んだ神は人間の作ったものにすぎない!
この問題は現実の…

振り返るとすごい勢いで初夏の風が通り過ぎていった


自由詩Copyright たまのす 2014-07-14 11:41:07
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