白雨
凍月



シタタタタン、シタタタタン

気が付いたら降っていた
白い雨の中に進み
差しかけた傘を放り投げた
もう、どうでも良い
と思って
僕の全ても放り投げてから
浴びた白い雨は
なんと心地の良いものだろうか

いつまでも止まないでとさえ思う
吐き出したものも
体内に渦巻くものも
全部いっぺんに
綺麗に洗い流してくれ

世界に滴る雨の音
水琴窟の残響
鼓動に合わせて
降り注ぐ雨よ躍れ
少しずつでも僕を削れ
僕の心に穴が開くまで


シタタタタン、シタタタタン
白い雨の中、シタタタタン





自由詩 白雨 Copyright 凍月 2014-07-13 17:56:07
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