ほんの
わたしがあなたを好いている
っていうことを
他の誰かとおんなじような言葉に変換したくないせいで
いろいろと言葉をいじくってるのです

つまりは
わたしがあなたを好いている
っていうことに
なってしまうような言葉を
何通りも何通りもレパートリーにして
そのたびに首をかしげたりしてるのです

だって
わたしがあなたを好いている
っていうことは
すごく特別なことだと
思いたがってるのです

そいで
わたしがあなたを好いている
っていうことは
かんたんに嘘に変わるかもしれなくて
１００年後には消えていることがらで
ほんとうは無意味だってこと
気がつきたくないのです

今日も
わたしがあなたを好いている
っていうことを
暗号にかえようとして
ちょいちょいと首をかしげながら
わたしの言葉には色も音楽もないことを悲しんで
いろいろと言葉をいじくっているのです