思い出が満開
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難しい顔しないで行けるはず向こう側まで
あくびしてればいつだって新鮮な空気があなたを
目が乾いたって涙を流せば元通りになるし
だから大丈夫です 涙を拭いてずっと向こうまで見渡せば

心配事もあるでしょう 名残惜しさもあるでしょう
それでもあなたは向こう岸に行かなきゃいけないから
だからそっと 送り出せるように皆で準備します
そういう優しさでありたいと皆で小さく生きているのです

理由が必要なのはわかっています
それも星の数ほどあるのでしょうけど
それが苦痛でなければいいのですが
それでも願うばかりの気持ちをそっと渡せたら
それほど悲しく神聖な儀式はないと思うのです

名残惜しい気持ちを見せずに
あなたが去ってから泣くのです
あなたが去ってから
声を立てずに皆が皆泣くのです
思いを置いて家に帰れるように


自由詩 思い出が満開 Copyright hash 2014-06-13 22:06:07
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