骨のゆくえ
もっぷ

わたしのさみしい骨のゆくえは
乾いた風吹く荒涼とした地
どの生き物にすら踏みつけられることもなく
ただひたすらに転がってるだけ
あしたなら抱えきれないほどあって
きのうのひとっつも無い寂寞
さみしいと
さみしいさみしいと呻く
死んでいながら呻く骨なんです

わたしのさみしい骨のゆくえを
探しているひとが居るとのニュース
驚いてそして恥ずかしいと思いました
骨ですから
あのワンピースもあの靴ももう
用の無いかなしい骨は
砂漠よりもよほど切ない
意味の無い場所に転がってるだけ

それでもほんとに探してくれているならば
ぜひにも会いたいあなたに会いたい
どちらに眼をか、っと見開いていれば
すれ違いが起きないかしら
と心配で心配で
夜すら眠れない骨となり
月と出会いました
居たんですねとわたしが言うと
はい、居ましたと月が応える
なぜですかとわたしが不思議がると
月はいよいよ白く輝くのでした



自由詩 骨のゆくえ Copyright もっぷ 2014-06-07 23:24:10
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