夕暮れ
アンドリュウ
片耳の垂れた犬と
母になれない女と
屋根のないバスに乗って
私は旅に出る
往く宛てのない旅
歯のない運転手と
乗客は私たちだけ
窓ガラスから
夕陽が射し込む
ばさばさの毛の
犬は寝ている
少し出っ歯の女は
遠くの海を見ている
私は残り少ない
ウイスキーをちびちび
やってる
バスがどこへ行こうが
気にもならない
どうせどこも夜だろう
切符は片道だし
バスが止まったら
降りるだけ
ただそれだけ
自由詩
夕暮れ
Copyright
アンドリュウ
2014-06-06 22:35:33