洞窟
ユッカ

後ろめたいことを
ひとつ
打ち明けるとするならば
あなたに気に入られたいと思っている


とおい
まぶしい
記憶の中
あなたの隣りでわたしはいつも笑っている


あなた以外の
ほかの誰に褒められても
内側が伽藍堂になり
わたしは洞窟になってしまう

あなた以外の
ほかの誰かからもらった贈り物が
うすい壁へと吹きつけて 夜毎
心はレジ袋のような音を立てている

何もかもほしいのに
もう何もいらない



わたしの涙で
崩れ落ちた天井から
こぼれてくる光が
すべてあなたのような気がしてしまう

ひとりになりたい




後ろぐらいことを
ひとつ
打ち明けるとするならば
あなたもそうであるようにと願っている


自由詩 洞窟 Copyright ユッカ 2014-06-05 15:10:17
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