丁寧に裏ごしされた
かぼちゃの色が鮮やかで
牛乳の甘い香りがほんのりやさしい

鍋でことこと温めて
真白いスープ皿に注ぐ
手と手を合わせて
厳かに
ひと匙
口に含んで
こくり飲みこむと
空っぽの胃がとろりと熱を持ち
ここの隅っこがくすぐったい
二口、三口
止まることなく
魔法のスープを
私はぺろりと平らげる
私はすっかり黄色になる

さっきまで
私の頭を悩ませていた問題は
何だったけ


カーテンの隙間から
朝の光が差し入る

今のところ
世界は平和で
私は充分満ちている