眩しくて
森川美咲

人に会いたいと思わなくなってしまった
先生は病気のせいだと言うけれど
いや昔から私はそうだったじゃないか
そのことにやっと気づいた
ただそれだけのことじゃないかなんて
たくさんの人とつながったあとで
勝手なことを思っている

それでも
人の輪の中で
歓喜の表情を表しながら
笑っていた私は輝いていて
やはりちょっぴり羨ましい

ほらだから戻っておいでよと
手招きされているけれど

そちらはあまりに眩しくて
足も心もすくんでしまう


自由詩 眩しくて Copyright 森川美咲 2014-05-13 04:22:46
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