水泳
葉leaf




泳ぎ方が分かりません
この組織にはいくつものプールがあり
それぞれのプールで異なった泳ぎ方を
しなければならないけれど
そして最後には
どんなプールでも泳げる
泳ぎ方を身につけなければならないけれど
まず電話の受け答え
どんな風に言葉を操るのですか
どんなときに相手の番号を控えるのですか
手足の動かし方のように
探っては探っては
自分が前に進めているかどうか確認する
すると 溺れそうになりながら
溺れる不安でいっぱいになりながら
いつの間にか泳げている自分がいる
コツを身につけている自分がいる
これで僕も一つ発達しました
組織に生きるということは発達を繰り返すということ
例えば文書の書き方
あるいは交渉の仕方
ひとつひとつ溺れそうになりながら
なんとか泳ぎ方を身につけていく
こうして僕はいつか
組織のどのプールでも自在に泳げるように発達する


自由詩 水泳 Copyright 葉leaf 2014-05-11 05:22:42
notebook Home 戻る  過去 未来