雷鳴から数十年
ブルース瀬戸内

「ああ」と「うん」の間に生じる
微かな間合いに距離を感じますの。

あなたと私の間にあるのであろう
縮められない距離間を感じますの。

たったの何ミクロンであったって
宇宙の果てから果てくらい遠くて
「うん」からは「ああ」が米粒に
書いた文字のように見えますもの。

漆黒に稲妻が走ったような感激を
雷鳴が私を導かんばかりの躍動を
あなたに出会った時に感じたのに
あれは一体なんだったのかしらね。

ご飯のあとでお風呂ねと訊いても
お風呂のあとでご飯ねと訊いても
同じ答えってどういうことなのよ。
あなたがそんな調子を貫くのなら
ご飯のあとでご飯ねと訊きますよ!


自由詩 雷鳴から数十年 Copyright ブルース瀬戸内 2014-05-09 09:15:26
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