マラソン
杉原詠二(黒髪)

一人ぼっちで世界に向き合う時には
マラソンランナーのような気持ちでいよう
僕は実際、血を吐きながら走ってきたのではないか
今日の夕べに眠りにつきたい

人と一緒に世界に向き合うときには
犬の散歩をするような心がけをしよう
勝手なリードじゃへそを曲げてしまうのだから
そして共にあればより遠くへ行ける

夏の暁に鳥が飛んで
無常無常と鳴き交わす
開かれていく世界へ

なんで泣くの
それはもうやめたいよ
美しさを飲み込んでしまえ


自由詩 マラソン Copyright 杉原詠二(黒髪) 2014-05-03 18:46:53
notebook Home