存在可能な別セカイ
ハァモニィベル

・0次元/
位置だけの、目に見えない〈点〉
絶対座標の位置だけが明確な〈 〉
ドコニと問えばはっきりとココニと答える
でも、姿は見えぬ
片思いの世界


・二重螺旋/
反平行の真逆な二人の
右巻きな〈愛〉の結合
構造の解析もなしに
構築された、二人の描いたモデル


・ひらいていく三次元/
唇と唇の激しい衝突以降
数年後の予測では、徐々に
皮膚と皮膚の隙間が
ドンドン
みるみる
隔絶していき
ツイニ夜の分裂は
最早完全へと、何処までも遠ざかる
ソシテ、
別の唇と衝突する危機にミマワレル


・余次元/
恋愛小説の次元
0次元的ドットの集積はもう、
1次元的ラインの文=行になり、
2次元的ページの平面はやがて、
3次元的に束ねられた書物から
4次元的な記憶とともに
読者の中にひろがって歪む余次元。


・四次元からこぼれ出た一時限/
早弁には時期尚早なまだ夢見そうなひと刻
瞳マッスグノ線ノ先
真剣にノートしてる、あの娘のヒカル横顔




自由詩 存在可能な別セカイ Copyright ハァモニィベル 2014-04-30 16:08:22
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