故郷
chiharu


緩やかな坂道を下りると
遠くに海が見える

ここから見る海は
手のひらの中に
隠れてしまうほどの大きさ

海を目指して歩いてゆくと
潮の香りの風が吹いてくる

風は太陽の傾きを
教えてくれる

そうして時間が
ゆっくりと流れてゆく

歩く速さも
車の走るスピードも

それぞれの年代の人々が
自分のペースで暮らしている

「ワカメ、あります。」
そんな貼り紙があるお店


ここは海辺の街



自由詩 故郷 Copyright chiharu 2014-04-18 14:11:56
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