弾力
梅昆布茶
凹んだままもどらないこころを
あえて膨らまして生きている弾力をおもう
生きることに引きずり回され
足下がみえないまま歩をすすめて行かねばならない
立ち止まるわけにはゆかないのだ
それが残された人生を整理するだけだとしても
身に添わない希望や夢想もときには
良いのかもしれないが
それはさらにこころを枯らして
ゆくものかもしれない
現実は揺るがないように見えて
常に変化し流動しているものだろう
生命も常に減衰してゆく
それはしごく当たり前の理なのだ
いのちが尽きるまでは
せめてこころの弾力をもとめてゆこう
たぶんその弾力を維持できなくなった時が
僕の身体の限界なのだろうとも
不器量な器ではあるが
いのちがどこかへ行くのならば
またその器を借りて
ささやかな夢を紡いでゆくのかもしれない