街はたゆけし春は鍬の柄の熟まん
オダ カズヒコ

都会のビルの中で
ポケットに手を突っ込み
吹き飛ばされぬように
掴んだ夢を
決して手放すな

悲しみや
喜びで
埋め尽くされた街角に
尖った言葉は
もう要らない
もれ出した嘘も
口をきけば
根も葉もないことばかり
空は崩れ
春は飛ぶ
ブリリアントグリーンな花言葉

世は病
夜も病
君も病
明日はヤバイ
そそり建つビルディングをなびかせよ
心の爪でつま弾けよ
風の中を走り抜ける電線に

ハロウ!
もしもし
ごきげんは如何?

心に届かないものは
もう
無くない?
在るまい?
探すまい

希望の中から
人を選り出し
理由付ける
それはとても甘く辛いものなのです
逃れる術もないほどの
太陽の仕業
もろもろの業なのです



自由詩 街はたゆけし春は鍬の柄の熟まん Copyright オダ カズヒコ 2014-04-06 16:45:25
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