地元
北橋勇輝

二十歳が近づくにつれて
首を絞められるようになった
雨で濡れた道路を俯いて歩く
必死で生きていく
虚しさを感じる

この街のスーパーで働いている君は
僕と同じ街に住んでいるのに
なぜ会わないんだろう 会えないんだろう

両手で水を掬う
隙間からこぼれる
この街から出ていく予定はあるかい?
風が強い 僕等飛ばされる
知らないところへ 残酷なところへ
今も君はこの街で生活している
また会えたら すれ違えたら


自由詩 地元 Copyright 北橋勇輝 2014-03-30 13:12:40
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