短い夢
Lucy

短い夢の中で
大声で泣いた
会いたかった
探した
追いかけた
夢の中では
心が息を吹き返す

例えば
一日の疲労にゆらゆら身をまかせ
バス停まで歩く道
夕焼けでもない
うす曇りの空や
コンクリートの建物に
思いがけなく呼びとめられる
そんな時
はじめて気付いたように思うのだ

私はここにいる

いつから
いつまでなのかも
わからないけど
ここにいる

信号や 街灯の
小さな灯りが
まばゆいイルミネーションのように
夕暮れの風に滲むとき


自由詩 短い夢 Copyright Lucy 2014-03-24 23:01:44
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