爆発
藤鈴呼




春夏秋冬を糧にして 
俺は 生きている

何時でも 一所ばかりを 住処としている
輩は 嫌いだ

春は 花びらの舞う様に 酔いしれ
夏は 潮騒の香りに 鼻を くぐらせ

秋は 落ち葉のシャワーを 浴びて
冬は 吹雪の中で 踊るのだろう?

何故 わからない 
俺の 言うことが

お前の曲解は 
今に 始まった事ではないが

感情の激しさが 
見受けられない

いつだって 同じ返事 
おなじ角度で お辞儀して
そのまま退散 はい さようなら

それじゃあ 
心が 有るのか ないのか 

冷たくなったのかすら
分からないじゃあないか

感情とは 喜怒哀楽
どの順番で 燃え上がるかは 問題だが

触発されて 我等の魂は 
燃え上がるのだ

何故 喜んでいるのか 分からずに 
現金ばかりを 与え続ける お前だから 
現金だと 呼ばれるのだろう

何故 怒られるのかを 理解しようともせずに 
只管 謝り続ける ポーズばかりを 取るから 
呆れられるのだろう

何故 哀しんでいるのか 想像する気も 起こさずに 
慰めるから 
お門違いの台詞を 吐くのだろう

何故も 何故も 
楽しくもないのに 
口角を 上げ続けなければ なるまいか

この皺も 気になる ご時世にだな
ちょっと 考えてもみろ

お前の瞳は 曇り過ぎていて 
きっと 何も 見えないのだから

先ずは 水晶体を 磨いてから 
考えるとするか

ほら 目の前に 有るだろう 
その目薬を ぽちゃんと 落とすんだ

水たまりに落とした 五円玉の存在は 
忘れるんだ

そんなもので 明日の幸運を 占う癖を
今すぐ止めて

歩き出せ 

スッパネが 上がるのなぞ 気にしないで 
長靴を 持ってないことなんて 全て 忘れて

踏み出せ


自由詩 爆発 Copyright 藤鈴呼 2014-03-24 21:31:45
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