優しいひと
村上 和

痛みを
覚えている

気が遠くなるほどの
長くて短い
日々が流れても

夢で会いましょうの約束も
できないまま泣いてる男の子
いつだって逢えるでしょうと笑う
優しいひとの手を

離さないで
離さないで


気が狂いそうなほどの
ありふれた
忙しい日々の途中

雨も降ってやいないのに
傘なんてさしているから
どうしたんだろうと思ったら
なみだ隠していたんだね

話さないで
話さないで

知ってるよ
本当に
痛かったろう


自由詩 優しいひと Copyright 村上 和 2014-03-16 17:16:41
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