レインボーレイン
らいか

レインボーレイン

子供の頃の話

雨が降っていました、ジョーロから出た小さなアーチを描いた雨。

空は晴天で少し暑いくらい。僕は半袖でその小さな雫の中に、虹がかかっているのに、気がついて。

「あ、虹だ!」

といって、大きな声で周りの大人を驚かせました。

虹はキラキラ雫ひとつぶひとつぶに全部同じ色じゃない光を写していて。みずやりの途中偶然出来た虹だったけどとても大きかった。

あの日から幾年も、20年以上たっても忘れない。小さな虹だったけど、僕の中では何時までも鮮やかに煌めいて。

それは純粋な子供の時間と、今を繋ぐ、光の架橋。


散文(批評随筆小説等) レインボーレイン Copyright らいか 2014-03-05 08:28:00
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