鬼ごっこ
aida

華やかな目眩をください
目の奥が乾いてしかたありません
琥珀色の夢で私を濡らして
星は見えなくても
月が出てなくても
そんなのどうでもいいではありませんか

目線を合わせて隣同士
手を触れ合い
卑猥な話にも笑い合う
声が出ません
ピアノは少し弾けます

タクシーは丁寧な言葉遣い
道案内はお手の物
真夜中に美味しいものを食べる罪悪
益々美味しくて心が溶けます

本当は隠してました
本当は嘘でした
本当はフリをしてました
それをベルトを解くみたいに
ぜんぶ外しちゃいます
だからってそれで
ほんとの私を見たなんて自惚ないでください

らっきょ たまねぎ 蓮華草
私はどこ
剥いてもどこ
見つけますか
探しますか
追いかけてきますか

朝が来ても幻が解けない
私はますます逃げて
遠くに行きます

来れるものなら来て


自由詩 鬼ごっこ Copyright aida 2014-02-19 02:54:47
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