時の端っこ(十)
信天翁

 よろめく べくしてよろめいた
 つまずく べくしてつまずいた
   ころぶ べくしてころんだ
            そして
   奴は死ぬ べくして死んだ
もうそこに精の本態は消えている
もうそこに神の意志は去っている
  干上がったカルマ(えにし)の
  イリュージョンだけのこして
 あゝ 霊の深夜にはもえている
      魂のかがりびだけが
          とろとろと


自由詩 時の端っこ(十) Copyright 信天翁 2014-02-15 15:33:46
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