Love& Peace
中山 マキ











くちびるに生温かい
温度を感じた瞬間
身体の内側から
皮が剥がされ
わたしのわたしが分離する

くちびるにはくちびるを
手のひらには手のひらを
快楽の裏側には背徳と美徳

墜落する高揚感に痺れて
これほどまでに
心や身体がぼろぼろになるのに
そこにはあなたの本質を
知る由もなくて

違和感に奪われた
理性は不自由だけれど
本能に任せたままの毎日も
実は退屈で

なんのために捧げて
だれのために支配するのか
ジョンとヨーコが
愛と平和を謳っていたけれど
どこにもない
どこにも










自由詩 Love& Peace Copyright 中山 マキ 2014-02-05 12:01:41
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