月見
chocoa

孵らなかった雛が
白く冷たいまま
そこに残されている

いつか何かの拍子に
割れてしまったとき
僕は中身を
直視できるだろうか

もうとっくに
腐っているかもしれない
すごい色をしているかもしれない

あの中にいたものこそ
自分だったのに


自由詩 月見 Copyright chocoa 2014-01-30 23:37:01
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