からげんき / 背中
藤原絵理子


明るくふるまうのは
終わりを予感するから
‘おびえている’ なんて
いい気にさせたくないから

言いかけた言葉を
飲みこんだきみは
カモメを指さしてごまかす
中途半端なやさしさ

強がってる
こころの空虚が
素直なあたしの息の根をとめる

あたしが泣くのは
きみが背中を向けてからじゃなく
きみに背中を向けてから


自由詩 からげんき / 背中 Copyright 藤原絵理子 2014-01-26 22:23:06
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