みかん
竹節一二三

ひとりきりでいなくなろうと思った
特に悲しみなどないのに橋の上から
飛ぼうかと思っていた
わたしはみかんがだいすきだったので
最後に一つと思ってくちにふくんだけれど
あまりにおいしくなかったので
いなくなるのをやめた

もうすぐで冬になる
私の住む土地のみかんは
きっともっとおいしくなる


自由詩 みかん Copyright 竹節一二三 2003-11-02 20:40:51
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