頭を掻く
水宮うみ
反復する夏に導かれる。飛び交う右手。コップ一杯の水で夜を迎えた。味の蘇ったパン。悲しみが地表を舞っている。浴槽のこどもをやりすごして歩く。有限の中を燦々と降りてゆく。中絶の声がこびりついて離れない。記憶の中に光は見えない
自由詩
頭を掻く
Copyright
水宮うみ
2014-01-21 14:20:31