Dark horse

スタートの合図も早々にライバルと逆方向に走り出した
あの黒い競走馬は今も人知れずどこかを走ってるらしい

騎手を乗せることもなく
誰かに期待されるでもなく

競馬場にに行くチャンスがあったなら奴の馬券を探すことを勧めるよ
通行人共の足跡が付いてるだろうが
換金所はそんなことは気にしないさ

それより大事なのは
あのレースは実はまだ終わってないってこと

だって奴は走ってる
王者のように 黒いたて髪をなびかせて前人未到の未開の地に
蹄を叩き込んで 足跡を残している

ほら聞こえるだろう?

白い紙の上にペンを走らせ 言葉を残す奴の蹄の音

奴はレースが始まった時から独創体制

聞こえたなら さっさと奴の馬券を拾いに行けよ
今なら万馬券なんだから


自由詩 Dark horse Copyright  2014-01-09 08:03:24
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