コスモスの咲く丘
藤鈴呼

一斉に 揺れる手を 眺めてる
幾つも 幾つも 同方向に 流れてる

此の人生は 楽しく 回り続けて生るのか
そんな命題を 絡めた糸で 捥ぎ取りながら

葡萄の種に 驚いて みたりする

誰かの叫び声 何時かは罵声
かつての嬌声 思い起こせば 乗り越えられる?

雨でも 粒でも 氷でも良い
身体を 濡らす 存在

心は 凍り付いていない
ぺたあり と 貼り付くのなら 大問題
裏側が 見えなくなって しまうから

肌からは 全て こそぎ落とす
クレンジング・オイルが 見つからなくったって 平気

指で こする
何度も 何度も
書き直せぬ
砂浜に埋もれた ラヴ・レタァのように

太い棒を 突き刺して
小枝の隙間に 小石を埋め込む

もう少し 斜めに差してみたら
太陽と 直角に 交わるだろう

未だ 向日葵のように
真っ直ぐは 見詰められない けれど

もう コスモスの咲く丘に
忘れ物をしたことすら 思い出せない けれど

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自由詩 コスモスの咲く丘 Copyright 藤鈴呼 2014-01-06 00:08:49
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