KITE
イナエ



右に左に吹く風に
流されながらバランスを取り
逆らっているようで風に乗り
高みに登ってしまった凧よ

 風を詠み 
 目立たず
 叫ばず
 場に溶けて
 ひっそりと生きているわたし

凧よ
糸に繋がれている凧よ
どうしてそんな高く登ったのだ
おまえは必ず地上に落ちる
そのとき
わたしは笑ってやる

昔から言うではないか
出る釘は打たれる


自由詩 KITE Copyright イナエ 2013-12-02 22:40:02
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