もしも あの時…
葉月桜子

懐かしいな
東京の音大に勉強しにいっていた 高3の夏

でも色々悩んで 両親とけんかして 話し合って
結局こちらの大学へ行くことになって

あの時 もし東京に行っていたら 
違う人生になっていたかな

誰も傷つかず 今ごろ笑って暮らしていたかな


でも今の私も 今の大事な人たちも 今の仕事もないわけで 
そしたら私は私であっても 私じゃない


考えても仕方ないけど 時々そんなこと思う

寂しさで押しつぶされそうな日は
つい 考えちゃう


神様なんていないのかな


落胆させるなら なぜ幸せを感じさせたの?
終わるなら なぜ始まったの?
泣かせるなら なぜ出会わせたの?



だけど

あの時もし もし違う道を選んでいても
今の私は やっぱり お母さんとお父さんの娘

愛をいっぱいもらった 私であることに間違いない



自由詩 もしも あの時… Copyright 葉月桜子 2013-11-07 23:28:09
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