ゆっくりと ゆっくりと
葉月桜子


生きている意味 分からなくなって
それでも生きていくために

壊れかけた心 何とかしたくて もがいてた

そうだ
あたたかい真綿でぐるぐる巻きにして
そっとポケットにしまおう

誰にも気づかれないように そっとしまおう


腫れたポケット隠して
元気なふりしてみたり 
一人で生きていけるようなふりをして
いっぱい 忙しくしてみたり


それでも
やっぱり人は温もりを求める


ほんとは弱いから
一人では生きられないよ


時は流れて 
真綿でぐるぐる巻きにされた
私の心は しゅるしゅるとゆるみ

君はいつの間にか もぐり込む


偽りの笑顔も 傷ついた心も 
やがて 君の体温で溶けはじめる 


ゆっくりと ゆっくりと


自由詩 ゆっくりと ゆっくりと Copyright 葉月桜子 2013-11-05 22:12:37
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