ユキ
加藤小判
銀色の砂時計が壊れて
ゆきがふる
底のぬけた茶碗に
降り積もる
擦りきれた
空の裂け目から
時間という物質が降ってくる
「重力と恩寵」
シモーヌ・ヴェイユに
降り積もれ
…読んだ事はないけれど
なぜだか
なみだがとまらない
不確かな形を縁取り
ゆきがふる
自由詩
ユキ
Copyright
加藤小判
2005-01-07 03:43:19