葉leaf


お前は木の葉のように
大気の騒がしいうねりを巧みに乗り継いで
俺の途上にやって来た
到来はすべて拒絶であるので
お前は遥かな海からはるばる俺のもとへと
拒絶の華々しい毒を優しく手渡した
優しさはすべて沈黙であるから
俺もまたただ冷たい雨のように
お前の存在全てを通り過ぎていこうとした
突如太陽の残り香が季節を遮った
果物が熟するようにお前は俺の中で熟していった
俺はお前の中をさまよう途上で
再び拒絶と優しさの観念を空に掲げなければならなかった
どこまでも膨らんでいく観念の微細な表情に合わせて
再びお前はやって来て
俺はお前を過ぎ去った
冷たい月の光を切り取ることから
月への飛翔は始まって
俺とお前はともに月にたどり着いたところで
何事もなかったかのように
互いに贈与という闘いを始めるのだ



自由詩Copyright 葉leaf 2013-09-15 11:46:16
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