鎮魂歌
梓ゆい

(御巣鷹山。)

やさしさに守られる

緑の視界・・・・。

520の御霊が

静かに眠っている。

尾根へと続く道中で

何かに触れたと感じ取れば

いくつもの墓標は

生前の姿と重なり

今、そこにいることを示す。。。

(空から落ちた/鉄の墓標/ここにいるよ。と/話しかけるように/

土の中から現れた。。。)

雨上がりの木々に

反射した雫が

御霊の涙にも/流された物事にも見えて

(忘れないで・忘れないで。)と

草木を伝って、衣服を濡らす。。。


自由詩 鎮魂歌 Copyright 梓ゆい 2013-09-04 17:13:51
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