中之島
左屋百色

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わたし昨日まで雲でしたが
思う事あってやめました
良かれと雨を降らせてましたが
後にベレー帽とメガネが
トレードマークとなるひとりの少年に
まっすぐ見つめられ
中之島に浮かぶ雲である自分が
誰からも望まれていないと
悟ったのです
その時、
わたしはわたしを嫌いになったのです
シャレにならないくらい
嫌いになったのです

キノコを食べても
人は大きくなりません
詩人は傘を持っていません
叫んだ言葉が反射して
冷たい水になったとしても
その時、
わたしはわたしを詩人とは思えない
命より大事な言葉なんて
どこにあるのでしょうか

(ともだちはみんな死にました

あの日の少年は
大人になってから
血の色を芸術とは認めなかった







自由詩 中之島 Copyright 左屋百色 2013-08-30 14:31:46
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