暴れ馬には腐った自由を
ストーリーテラー

そうかそうか苦しいか
泥を跳ね上げ
怒り嘶(いなな)き
心臓を吐き出すのは

そうかそうか絶望か
荒野で一匹
ぽつねんと
狂うことにも疲れ果て
砂塵に吹かれて
脚を折るのは

ならば、そこの暴れ馬
私は神だ
自由をやろう

四肢を差し出せ
鎖をはめろ
目を閉じ耳閉じ
呼吸を止めろ

如何に感じる自由の味は
いやいや失敬、お前は馬か
歓喜の涙も知らぬはず

良いとも良いとも
貴様一匹天に帰すとも
私は神だ、感謝はいらぬ

そのままじっと息絶えるまで
自由のために全てに怯え
ほんの一時
神の余燼(よじん)で暖をとれ


自由詩 暴れ馬には腐った自由を Copyright ストーリーテラー 2013-08-25 22:25:25
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