一鉢のカーネーション
朝焼彩茜色

色褪せたカーテンを捲ると ベランダに小粒な

カーネーション一鉢

猛暑の今も咲かせてしまって申し訳なさに少し喉が渇く

三ヶ月前 ノルマで給料引きされた縁の一鉢

カーネーション

まだ魅力はわからない
ただ妖精はその魅力に惹き込まれているのはわかる

細い葉が艶かしく垂れて 細かなフリルをキュッと束ねて蕾は最盛期に夏にも挑戦を挑む
喉の渇きを潤す 心の強いカーネーション

パッションピンクの花弁 どんな意図があるのだろうと妖精に翻訳を頼む

・・・・・・

なるほど自由だそう

カーネーション一鉢

清らかな秋にもっと魅力を増してゆく 小粒な一鉢

もうすぐだよ

そして

ありがとう


自由詩 一鉢のカーネーション Copyright 朝焼彩茜色 2013-08-23 15:45:45
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