車窓
睦月十八


どちらの面差しも旅の車窓のよう

行き過ぎても
視界の端にしがみついてくる

記憶になる前の残像は
意外なほどにカラフルで
フラッシュバックで負った
昨日の傷が

呼応したがって
爪を伸ばしているから

覚悟するしかなかったの

もう痛みを覚悟するしか
 ――そのどちら、にも




自由詩 車窓 Copyright 睦月十八 2013-08-22 01:18:10
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