第三の目
北橋勇輝

彼は彼女のことを垣間見た
彼女は彼の視線に気付いていた
だが彼女は彼と目を合わそうとしなかった

彼は彼女のことを垣間見た
なぜなら彼女は他の男と楽しそうに会話をしていたからだ
だが彼女は彼の視線に気付いていた

彼女は彼の視線を感じながら
「嫉妬しているんだな」
「ヤキモチを焼いているんだな」と思った

だが彼はその心情を分かっていた
なぜなら彼が彼女を垣間見たとき
彼女の動作がぎこちなかったからだ



自由詩 第三の目 Copyright 北橋勇輝 2013-07-18 06:09:09
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