マンドリン
もっぷ

かなしみの穴埋めをしてくれるかのように
君はマンドリンを弾いて唄う
曲は北国の冬の歌
さやかな雪のまばゆさが煌めく

君はふとマンドリンを置いて
場面は転じ
ちいさなホールだったはずが
緑ゆたかな大地の公苑

すぐに心配したのは
帰ることが出来るのだろうか
そのことだった

空が茜音になれば
わたしはいつでも帰りたい
異邦人のまま住み慣れてしまった町に



自由詩 マンドリン Copyright もっぷ 2013-07-14 12:25:57
notebook Home